Day 12 眠っていた母性が目を覚ます
ちょっと前に、おもちゃ屋さんに行く機会がありました。
普段行くことがないので楽しくて、あれこれと色々見て、遊んでまわったのですが、なつかしのお人形メルちゃんに、初めて「母性」というものを感じさせられました。
メルちゃん。
大抵の女の子は小さなときに遊んだことがあるであろう、ミルクをあげたり寝かしたり、トイレに連れて行ったりするあのお人形です。
「なつかしー」と抱いた瞬間、今までに経験のしたことのない込み上げるような、顔がぽわっと熱くなるような、不思議な感情に襲われました。
もしかして、これが母性…。
今まで妹や友人らの赤ちゃんを抱いたことはあります。
小さな子供と遊ぶこともあったし、ハグしたこともあるし、甥っ子や姪っ子も赤ちゃんの頃から抱いたりしてきました。
みんな可愛いと思うし、可愛がってきたとは思いますが、こんな込み上げるような気持ちになったことはありません。
そして、「母性」についてあえて考えたこともなければ、何か特別なものと思ったこともありませんでした。
しかし、ここで突然のメルちゃん現象です。
思考や理屈ではなく、心が勝手に揺らぎます。
じんわりとメルちゃんかわいい…と見つめるわたし。
かなり危険な人です。
主観的にも客観的にも危ないわ!とそっと棚に戻しました。
わたしにも母性があったのね。
そんな出来事があったのを、子供のいない友人に話したところ「わたしも最近ぬいぐるみとかが可愛くて可愛くて。今まで全然興味がなかったのに、よっぽど買おうかという衝動に駆られる。抱いて寝たくなる」と言われました。
わたしたちは、やはり生物として、子孫を残せるリミットが近づいているというのを本能で感じているのでしょうか。
メルちゃんを見つめるわたしに旦那様が「なんでこういう人形って、男の子タイプはないの?」と聞いてきたので、「女は、本当は男の世話などしたくないのだよ」と答えておきました。
おもちゃ屋さん、楽しいけど、心を開きすぎると危険な場所です。